たまに京都生活4-43_お茶の味
徳間書店の永江朗著「ときどき、京都人。」に一保堂茶舗の項がある。
創業三百年、寺町通二条の老舗で、著者の町家から近い。
文中に、一保堂の奥さん、渡辺都さんのエッセイ「お茶の味」の紹介があり、文庫版を読んでみた。
島根から嫁いで日常感じたさまざまなことが、穏やかな語り口で書かれ、お茶のように心温まる。
美味しいお茶の淹れ方のページもあり、以前店内の喫茶室嘉木で、説明書き通りに時間を計って淹れたことを思い出した。
・一保堂のお茶っぱは大さじにたっぷり二杯が適量
・新茶は通常の煎茶より多少熱めのお湯で、湯冷しの時間を短めに50秒ほど待って淹れる
・ほうじ茶は湯冷しせず、熱湯をそのまま使い30秒を目安に抽出する
・賞味期限切れの煎茶は、フライパンで焙じるとほうじ茶として飲める
・いり番茶は揉む工程がなく、開いた茶色い葉を炒るので焦げた香りがする
・一見落ち葉のような状態なので、急須でなくヤカンでたっぷり作る