たまに京都生活4-11_源氏ゆかり
今月のBS朝日「京都ぶらり歴史探訪」で源氏所縁の地を紹介していた。
テーマは"都の源氏を巡る〜京都でわかる鎌倉殿〜"、五条大橋の牛若丸・弁慶像からスタートし、神泉苑、六孫王神社、北野天満宮、法観寺八坂の塔、石清水八幡宮など案内する。
六孫王神社は東寺にほど近く、以前参拝したときには"清和源氏発祥の宮"の由緒を知らなかった。
清和天皇の第六皇子の子である源経基を祀り、経基の邸宅だった八条亭跡に造営されたと伝わる。
経基は源頼朝の八代前の先祖に当たり、以降幕府を開く征夷大将軍、足利尊氏、徳川家康も清和源氏の流れを汲むという。
東山のランドマーク八坂の塔には、粟津の戦いで従兄弟の源義経に討たれた木曾義仲の首塚がある。
たまに京都生活4-10_銭湯
今月再放送の旅チャンネル「ニッポン百年紀行」で、京都の"老舗三大浴場"を紹介していた。
職人の街は銭湯激戦区で、今でも市内に140軒以上あるそうだ。
その中で百年を超えて営業する松葉湯、長者湯、竹殿湯が取り上げられた。
松葉湯はJR円町駅の北東10分ほど、長者湯は二条城から北へ約20分の西陣、竹殿湯は大徳寺の北15分ほどの西賀茂にある。
どちらの銭湯もレトロな趣きがあるが、中庭に40匹以上のインコがいる松葉湯はユニークだ。
老舗といえば、数年前大徳寺辺りをサイクリングしていて、唐破風造の船岡温泉に通り掛かった。
15時の開店前で残念ながら入浴できなかったが、登録有形文化財の銭湯にいつかトライしたい。
今まで唯一入った銭湯は五条大橋に近いサウナの梅湯、家のガスがまだ開栓していない時に歩いて行った。
老朽化した銭湯を若い経営者が引き継ぎ話題になったが、清潔感と手作り感に好印象を持った。
たまに京都生活4-9_弥生
京都手帖を眺めると"弥生"もいろいろ行事がある。
3日は桃の節句、上賀茂神社や下鴨神社で神事の流し雛が行われるが、下鴨は中止になったようだ。
19日から仁和寺で御室はなまつり、20日からは石清水八幡宮で男山桜まつりが始まる。
21日はお彼岸、各寺院で春季彼岸会の法要が営まれる。
3月の市は、5日の梅小路公園手づくり市に始まり、6日東寺ガラクタ市、12日岡崎公園平安楽市、15日百万遍手づくり市、21日東寺弘法市、25日北野天満宮天神市と続く。
"ちょこっと英語で京都案内"によると、お彼岸の慣用句は以下のとおり。
There is an old idiom in Japan:Extremely cold weather of winter or heat of summer will be over by the Higan(the week of the Spring and Autumn Equinox).
たまに京都生活4-8_苔寺
今月再放送のNHK BS「CORE KYOTO」は"古都の苔文化 〜 侘び寂びが生んだ 繊細な美"がテーマ、臨済宗西芳寺を取り上げていた。
"苔寺"には一昨年11月に往復ハガキで事前申込みのうえ参拝した。
古都京都の世界文化遺産17ヶ所の中で最も冥加料が高かったが、最も感動した禅刹だ。
京都は盆地で朝晩の温度差が大きいため、朝露や霧が発生し易く、苔の生育に適している。
さらに苔寺は山の端に位置し湧水が豊富なうえ、隣に川も流れ、湿度がこもり易いらしい。
120種、35千㎡に及ぶ苔がパッチワークのように広がる。
1339年に夢窓疎石が池泉回遊式庭園を作庭したときに苔は無く、寺が荒廃する間に自生したそうだ。
同じくNHK BSの「美の壷」スペシャルは"庭園"がテーマだった。
夢窓疎石が鎌倉で作庭した瑞泉寺が登場するが、京都の庭と趣きが違う。
天龍寺や西芳寺を作庭する以前の初期の作品で、岩壁の"やぐら"が鎌倉らしい。
たまに京都生活4-7_豊国神社
先月のBS朝日「京都ぶらり歴史探訪」で、初詣に訪れた豊国神社を取り上げていた。
テーマは「神になった天下人 信長 秀吉 家康」、豊国神社の他に、信長を神として祀る建勲神社、境内に東照宮がある金地院がセットだ。
秀吉は自ら神となることを望み、後陽成天皇から豊国大明神の神号を授かった。
江戸時代に荒廃した社は明治13年に再建、唐門は南禅寺塔頭の金地院から移築されたという。
国宝の唐門は伏見城の遺構で、目無しの鶴や鯉の滝登りの彫刻が施され、出世の登竜門と伝わる。
正月三が日だけ唐門を通れるが、迂闊にも彫刻に気付かず、次はしっかり拝見したい。
平安京造営の際に北の基点となった玄武の小山で、西麓の蓮台野は風葬地だった。
江戸時代悪役とされた信長に対し、明治天皇は建勲の神号を授け、此の地に社を創建した。
山上の境内からは京都市街や比叡の姿が美しいそうで、頑張って登りたい。
たまに京都生活4-6_雲母漬
岩倉に住む知人からすぐきと雲母(きらら)漬を頂戴した。
すぐきはカブの一種で、柴漬け、千枚漬けと合わせ京都の三大漬物といわれる。
冬が旬で爽やかな酸味が特徴だ。
ご飯が進むが、乳酸発酵漬物で食物繊維も豊富に含むため、整腸作用があるらしい。
雲母漬は小茄子を京都独特の白味噌で漬けたもので、元禄二年の創業以来一乗寺で手作りされている。
比叡山に通じる店前の道を雲母坂といい、此処で修行僧が中食する味噌漬けの名の由来となったそうだ。
少し甘めでコクのある味噌と小茄子の取り合わせが絶妙で、酒のアテにも良い。
近くには宮本武蔵所縁の一乗寺下り松や八大神社、額縁庭園の圓光寺、サツキの庭が美しい詩仙堂丈山寺、門跡寺院の曼殊院など名跡が多いが、比較的観光客の少ないエリアなので、紅葉どきによくサイクリングした。
たまに京都生活4-5_如月
怖いもの見たさで、2月の冷え切った京都を体験したい気持ちもあったが、オミクロンの感染拡大で、上洛は難しい状況だ。
京都手帖を眺めると"如月"も様々な行事がある。
2〜4日は節分祭、吉田神社や壬生寺、千本ゑんま堂が有名で、立春の前日に邪気や災厄を追い払う。
10日は伏見稲荷大社の初午大祭、2月最初の午の日に稲荷大神が稲荷山に鎮座した言い伝えにより、五穀豊穣を祈る慣わしとなっている。
神武天皇が即位した紀元節(旧暦1月1日)、新暦の2月11日に建国を祝う。
15日は涅槃会、お釈迦様入滅の日に各寺院で法要が行われる。
25日は北野天満宮の梅花祭、梅の花をこよなく愛した菅原道真公を偲ぶ。
50種15百本の梅が咲く梅苑は2月初旬から3月上旬まで公開され、特設の茶屋で梅茶を戴ける。
道真公の月命日25日に開かれる天満市は弘法市と並ぶ京の二大骨董市、ぜひ訪れたい。